岩手県一関市千厩町にある岩手銘醸株式会社 玉の春工場は、代表銘柄「玉の春」を手がける製造場です。
奥州市前沢に本社を置く岩手銘醸の工場のひとつで、千厩では、旧横屋酒造の時代から続く「玉の春」が受け継がれています。
歴史ある酒蔵の建物を活用しながら酒造りが続けられており、前沢の本社とは異なる歩みを持つ製造場です。
この記事では、岩手銘醸 玉の春工場の基本情報や旧横屋酒造から続く歴史、代表銘柄「玉の春」、岩手県産米を生かした酒造り、主な日本酒、見学・試飲・購入方法について紹介します。
岩手銘醸 玉の春工場の基本情報
岩手銘醸株式会社 玉の春工場は、岩手県一関市千厩町にある日本酒の製造場です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製造場名 | 岩手銘醸株式会社 玉の春工場 |
| 読み方 | いわてめいじょう たまのはるこうじょう |
| 所在地 | 岩手県一関市千厩町千厩字北方134 |
| 運営会社 | 岩手銘醸株式会社 |
| 工場開設 | 2005年(平成17年) |
| 代表銘柄 | 玉の春 |
| 主な特徴 | 旧横屋酒造の歴史ある酒蔵群を活用した製造場 |
| 酒蔵見学 | 事前予約が必要とする案内あり |
| 試飲・販売 | 千厩酒のくら交流施設で案内あり |
| 購入方法 | 現地、公式オンラインショップ、取扱店など |
国税庁の酒蔵マップでは、奥州市前沢にある岩手銘醸の本社とは別の製造場として掲載されています。
玉の春工場は、千厩酒のくら交流施設内にあります。
岩手銘醸 玉の春工場と代表銘柄「玉の春」
岩手銘醸株式会社 玉の春工場を代表する銘柄が、「玉の春」です。
奥州市前沢の本社では「岩手誉」を中心とする日本酒が造られていますが、千厩町の玉の春工場では、「玉の春」が受け継がれています。
現在は、「玉の春 純米酒」と「玉の春 純米吟醸」が展開されており、千厩の酒造文化と結びついた銘柄として親しまれています。
同じ岩手銘醸が手がける日本酒でありながら、前沢の「岩手誉」と千厩の「玉の春」は、それぞれ異なる土地の歩みを背景に持っています。
「玉の春」が千厩でどのように受け継がれてきたのか、その歴史は旧横屋酒造の時代へとつながります。
旧横屋酒造から玉の春工場へつながる歩み
「玉の春」の歴史は、1912年(大正元年)に千厩で創業した旧横屋酒造へとさかのぼります。
旧横屋酒造では、地域に根ざした銘柄として「玉の春」が造られてきました。現在の岩手銘醸が設立された1955年よりも前から続く銘柄であり、千厩の酒造文化を伝える存在でもあります。
岩手銘醸は2005年(平成17年)、一関市千厩町に玉の春工場と営業所を開設しました。現在は、この工場で「玉の春」の醸造と販売が続けられています。
敷地内には、明治から大正期に建てられた酒蔵や住宅、西洋館などが残されています。これらの建物群は国の登録有形文化財となっており、現在は「千厩酒のくら交流施設」として、地域の歴史や文化を伝えるためにも活用されています。
玉の春工場は、こうした歴史を受け継ぐだけでなく、酒蔵同士の支え合いを伝える場所にもなりました。
2011年の東日本大震災では、陸前高田市で被災した酔仙酒造に製造設備を提供し、酒造りの再開を支えています。
旧横屋酒造から続く「玉の春」と、震災後の再出発を支えた酒蔵。玉の春工場には、千厩の酒造文化を守りながら、その歩みを次へつなぐ役割も重なっています。
岩手県産米を生かした「玉の春」の酒造り
「玉の春」では、岩手県産米を生かした日本酒が手がけられています。
岩手県産米を使った「玉の春 純米酒」からは、米の旨味と酸のバランスを大切にし、食事とともに楽しむ酒造りの方向性がうかがえます。
華やかな香りだけを前面に出すのではなく、料理に寄り添う味わいを意識していることも、「玉の春 純米酒」からうかがえる特徴です。
千厩で受け継がれてきた銘柄の背景に、岩手の米を使い、日々の食卓になじむ酒を目指す姿勢が重なっています。
代表銘柄「玉の春」と主な日本酒
玉の春工場では、代表銘柄「玉の春」の純米酒と純米吟醸酒が販売されています。
玉の春 純米酒
「玉の春 純米酒」は、岩手県産米を使用して造られている純米酒です。
ふくよかな飲み口に、後味を整える酸が重なり、食事とともに楽しみやすい味わいに仕上げられています。
冷酒からぬる燗まで幅広い温度帯で味わえるため、季節や料理に合わせて楽しめる一本です。
玉の春 純米吟醸
「玉の春 純米吟醸」は、代表銘柄「玉の春」の純米吟醸酒です。
「玉の春 純米酒」と並ぶ商品として、岩手銘醸の公式オンラインショップで販売されています。
玉の春工場の見学・試飲・購入方法
岩手銘醸 玉の春工場の見学については、事前予約制とする案内があります。
見学できる日時や所要時間、案内範囲などは明確に示されていないため、訪問を予定している場合は、あらかじめ玉の春工場へ確認しておくと安心です。
玉の春工場がある千厩酒のくら交流施設では、旧横屋酒造の酒蔵や住宅、西洋館などを見ることができます。
敷地内では「玉の春」の試飲や販売も案内されていますが、営業日や実施状況は変更されることがあるため、訪問前に確認しておきましょう。
現地へ足を運べない場合は、岩手銘醸の公式オンラインショップから購入できます。
「玉の春 純米酒」や「玉の春 純米吟醸」のほか、複数の商品を組み合わせたセットも取り扱われています。また、岩手県内の取扱店や通販サイトで販売されている場合もあります。
まとめ|千厩の酒蔵に残る「玉の春」の時間
「玉の春工場」という名前だけを見ると、現在の製造施設という印象を受けるかもしれません。
しかし、その場所には、旧横屋酒造の時代から受け継がれてきた銘柄と、長い年月を重ねた酒蔵の建物が残されています。
歴史ある空間の中で「玉の春」が造られていることを知ると、一本の日本酒の向こうに、千厩の土地と酒造りの時間が見えてきます。
一関市千厩町を訪れる機会があれば、酒蔵の佇まいとともに、この地で受け継がれてきた「玉の春」に触れてみてはいかがでしょうか。



コメント