盛田庄兵衛|七戸町で「駒泉」「朔田」を醸す老舗酒蔵を紹介

駒泉の文字 青森県の酒蔵

青森県上北郡七戸町にある株式会社盛田庄兵衛。

1777年(安永6年)に創業した歴史ある酒蔵で、代表銘柄「駒泉」をはじめ、「朔田」「作田」「七力」などの日本酒を手がけています。

酒造りには、八甲田山系を水源とする高瀬川の伏流水と青森県産米を使用。

南部流の伝統を受け継ぎながら、自社杜氏による酒造りを続けています。

この記事では、盛田庄兵衛の基本情報や代表銘柄「駒泉」「朔田」、七戸町で続く歴史、水・米・杜氏を生かした酒造り、主な日本酒、蔵見学や購入方法について紹介します。


株式会社盛田庄兵衛は、青森県上北郡七戸町にある日本酒の酒蔵です。

代表銘柄として知られているのが「駒泉」で、そのほかにも「朔田」「作田」「七力」などの銘柄を手がけています。

「盛田庄兵衛」は会社名・酒蔵名、「駒泉」や「朔田」などは日本酒の銘柄名として整理するとわかりやすいでしょう。

項目内容
酒蔵名株式会社 盛田庄兵衛
読み方もりたしょうべえ
所在地青森県上北郡七戸町字七戸230
創業1777年(安永6年)
代表銘柄駒泉
主な銘柄駒泉、朔田、作田、七力
主な特徴八甲田山系を水源とする高瀬川の伏流水、青森県産米、自社杜氏、南部流の酒造り
蔵見学要予約
購入方法公式オンラインショップ、特約店、取扱酒販店など

盛田庄兵衛が蔵を構える七戸町は、青森県東部の上北地域に位置します。

1777年の創業以来、この地で酒造りを続けています。


盛田庄兵衛を知るうえで、まず押さえておきたいのが「駒泉」と「朔田」です。

国税庁の酒蔵マップに掲載されている代表銘柄は「駒泉」で、長く盛田庄兵衛を支えてきた日本酒ブランドです。

その名は、古くから馬産地として知られてきた七戸町と、酒造りを支える清らかな水に由来します。

「駒」は馬、「泉」は湧き水。

七戸町の土地柄と、酒蔵を取り巻く環境が映し出された銘柄名です。

一方の「朔田」は、現在の盛田庄兵衛が新しいスタンダードとして展開しているブランド。

受け継いできた酒造りを大切にしながら、これからの日本酒へ目を向ける姿勢が表れています。

異なる背景を持つ「駒泉」と「朔田」は、盛田庄兵衛の歩みと現在を知る入口となる銘柄です。


盛田庄兵衛の創業は、1777年(安永6年)です。

蔵を構える七戸町は、青森県東部の上北地域に位置し、城下町として歩んできた歴史を持っています。

盛田庄兵衛は、この七戸の地で酒造りを受け継ぎ、約250年にわたって歩みを重ねてきました。

詳しい沿革や歴代当主について公開されている情報は限られています。

それでも、江戸時代から現在まで同じ土地で酒造りを続けてきた事実は、盛田庄兵衛を語るうえで欠かせない背景です。

長い年月の中で培われてきた技術や経験は、現在の酒造りにも受け継がれています。


盛田庄兵衛では、南部流の伝統的な手法を受け継ぎながら、青森の水や米を生かした酒造りを行っています。

長年掲げてきた方針は、「基本に徹する」こと。

職人の経験や感覚を大切にしつつ、科学的な考え方も取り入れながら、銘柄ごとの味わいを形づくっています。


八甲田山系を水源とする高瀬川の伏流水

仕込み水に使われているのは、八甲田山系を水源とする高瀬川の伏流水です。

公式サイトでは、適度なミネラルを含んだ、穏やかな風味の軟水と紹介されています。

七戸町の自然からもたらされるこの水は、盛田庄兵衛の酒造りを支える大切な要素です。

また、仕込みに使用する水には、環境への負担が少ないオゾンによる殺菌が行われています。


すべて青森県産の米を使用

酒造りに使われる米は、すべて青森県産です。

「まっしぐら」をはじめ、「華想い」「華吹雪」「華さやか」「吟烏帽子」などを、目指す酒質に応じて使い分けています。

精米歩合も銘柄ごとに調整され、それぞれの米の特徴が酒質へとつなげられています。


南部流と自社杜氏による酒造り

盛田庄兵衛では、自社杜氏が酒造り全体を取りまとめています。

「酒蔵の味は杜氏の技術であり、会社の技術でもある」という考えのもと、知識や経験を蔵の中に積み重ねてきました。

南部流の伝統を受け継ぎながらも、昔ながらの感覚だけに頼らない姿勢も特徴のひとつです。

基本を大切にし、経験と科学の両方から酒造りに向き合うことが、現在の盛田庄兵衛らしさにつながっています。


盛田庄兵衛の代表銘柄として、長く受け継がれてきたのが「駒泉」です。

純米大吟醸や純米吟醸、特別本醸造など、酒質の異なる日本酒がそろっています。

ここでは、原料米や造り、味わいの違いが分かる3本を紹介します。


大吟醸純米 駒泉 真心 黒ラベル

「大吟醸純米 駒泉 真心 黒ラベル」は、青森県産の酒造好適米「華想い」を40%まで磨いて造られる純米大吟醸酒です。

南部流の長期低温発酵を用い、穏やかな香りと、きめ細かな味わいに仕上げられています。

公式サイトでは、よく冷やし、ワイングラスで味わう飲み方が案内されています。


純米吟醸 駒泉 山廃

「純米吟醸 駒泉 山廃」は、青森県産酒造好適米「華吹雪」を使った純米吟醸酒です。

蔵付き酵母を生かした山廃仕込みで造られ、酸味を伴う濃醇で深みのある味わいが特徴とされています。

冷酒のほか、常温やぬる燗でも楽しめる日本酒です。


特別本醸造 駒泉 辛口 赤ラベル

「特別本醸造 駒泉 辛口 赤ラベル」は、精米歩合60%の特別本醸造酒です。

すっきりとした辛口と切れのよい飲み口が特徴で、冷酒や常温、燗酒にも向いています。

日常の食卓でも楽しみやすい、駒泉の定番酒として展開されています。


盛田庄兵衛では、代表銘柄「駒泉」のほかにも、「朔田」「作田」「七力」などの日本酒を手がけています。

それぞれ成り立ちが異なり、酒蔵の新しい挑戦や、地域とのつながりを伝える銘柄です。


新しいスタンダード「朔田」

「朔田」は、盛田庄兵衛が新しいスタンダードとして展開しているブランドです。

「朔」には、始まりや、月が満ち欠けを繰り返して元へ戻るといった意味があります。

これまでの酒造りを受け継ぎながら、初心に立ち返り、新しい一歩を重ねていく思いが込められました。

ブランドには、「朔田」「さく田」「SAKUTA」という異なる表記が使われています。

「朔田」は盛田庄兵衛らしさをさらに追求する日本酒、「さく田」は日本酒をもっと楽しむための銘柄、「SAKUTA」は新しい発想や挑戦を形にするシリーズとして展開されています。

主な商品には、「はじまりの朔田 新月」や「とくべつの朔田 月ノ雫」などがあります。


七戸町の米を生かした「作田」

「作田」は、七戸町作田地区の契約農家が育てた米を使う銘柄です。

「作田 特別契約栽培米」には、地域で栽培された酒造好適米と、八甲田山系を水源とする高瀬川の伏流水が使われています。

ラベルの「作」の文字に込められているのは、「酒は田んぼの化身」という思い。

酒蔵だけでなく、米を育てる農家や七戸町の土地とのつながりも感じられる日本酒です。


酒販店と共同で造る「七力」

「七力」は、青森市内の酒販店で構成される「ななの会」と、盛田庄兵衛が共同で造るブランドです。

青森県産酒造好適米「華想い」を使った純米吟醸などがあり、酒蔵と地域の酒販店が協力しながら育ててきました。

販売店は「ななの会」の参加店を中心としており、購入できる場所が限られている銘柄です。

それぞれ異なる成り立ちを持つ三つの銘柄から、盛田庄兵衛の新しい挑戦と地域とのつながりが見えてきます。


盛田庄兵衛では、事前予約による蔵見学が案内されています。

ただし、見学できる曜日や時間、所要時間などの詳しい条件は公開されていません。

見学を希望する場合は、訪問前に酒蔵へ問い合わせ、日時や人数、見学内容を確認してください。

盛田庄兵衛の日本酒は、公式オンラインショップや特約店、取扱酒販店などで購入できます。

公式オンラインショップでは、「駒泉」「朔田」「作田」など、盛田庄兵衛が手がける日本酒を取り扱っています。

「朔田」は特約店でも販売されており、取扱店は公式サイトから確認できます。

また、「七力」は、青森市内の酒販店で構成される「ななの会」の参加店を中心に販売されている銘柄です。

商品によって販売場所が異なるため、目当ての銘柄がある場合は、公式サイトや取扱店の案内を確認しておくとよいでしょう。


1777年の創業以来、七戸町で酒造りを続けてきた盛田庄兵衛。

代表銘柄「駒泉」には、馬産地として歩んできた七戸町の歴史と、酒造りを支える清らかな水とのつながりが映し出されています。

一方の「朔田」から感じられるのは、受け継いできた酒造りを大切にしながら、新しい一歩を重ねていく現在の姿です。

長い年月の中で培われた技と七戸の風土が重なり、盛田庄兵衛の日本酒は造られています。

グラスを傾けるときには、その味わいの向こうにある七戸町の景色や、酒蔵が積み重ねてきた時間にも思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

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