八戸酒造|八戸の歴史・代表銘柄「陸奥八仙」「陸奥男山」を紹介

陸奥八仙の文字 青森県の酒蔵

青森県八戸市にある八戸酒造。

代表銘柄として知られる「陸奥八仙」と「陸奥男山」は、それぞれ異なる個性を持ちながら、八戸の地で受け継がれてきた酒造りを今に伝える日本酒です。

港町・八戸の食文化とも関わりの深い酒蔵で、食事とともに楽しめる銘柄も数多く造られています。

この記事では、八戸酒造の基本情報や歴史、酒造りの特徴、主な日本酒、蔵見学や購入方法について紹介します。


八戸酒造株式会社は、青森県八戸市湊町にある日本酒の酒蔵です。

代表銘柄として知られているのが「陸奥八仙」と「陸奥男山」で、国税庁の酒蔵マップには「陸奥八仙」が掲載されています。

「八戸酒造」は会社名・酒蔵名、「陸奥八仙」と「陸奥男山」は日本酒の銘柄名として整理するとわかりやすいでしょう。

項目内容
酒蔵名八戸酒造株式会社
読み方はちのへしゅぞう
屋号近江屋
所在地青森県八戸市大字湊町字本町9番地
酒造業開始1775年(安永4年)
代表銘柄陸奥八仙、陸奥男山
酒蔵マップ掲載銘柄陸奥八仙
主な特徴青森県産米や県産酵母、八戸の水を生かした酒造り、歴史ある酒蔵建築

八戸酒造の屋号は「近江屋」です。

現在は八代目蔵元の駒井庄三郎氏が代表を務め、「陸奥八仙」と「陸奥男山」を製造しています。

酒蔵があるのは、八戸港に近い湊町です。八戸酒造は、この地で長く酒造りを続けています。


八戸酒造では、「陸奥八仙」と「陸奥男山」という二つの銘柄を手がけています。

国税庁の酒蔵マップに掲載されているのは「陸奥八仙」ですが、「陸奥男山」も八戸酒造の歴史を語るうえで欠かせない銘柄です。

「陸奥男山」は、八戸酒造で長く受け継がれてきた日本酒です。

すっきりとした辛口を中心に展開され、食事とともに楽しめる酒として親しまれています。

一方の「陸奥八仙」は、現在の八戸酒造を代表するブランドで、華やかな香りを持つものから、魚介料理に合わせやすい食中酒まで、定番酒や季節限定酒が幅広く造られています。

銘柄名の「八仙」は、中国の故事に登場する、酒を愛した八人の仙人「酔八仙」に由来します。酒仙のように楽しく酒を味わってほしいという思いが込められた名前です。

長く受け継がれてきた「陸奥男山」と、現在の八戸酒造を代表する「陸奥八仙」。

それぞれ異なる個性を持ちながら、八戸酒造の酒造りを支える二つの柱となっています。


八戸酒造の歩みは、元文年間に初代・駒井庄三郎が近江国を離れ、陸奥の地へ移ったことに始まります。

酒造業を始めたのは、1775年(安永4年)。現在の南部町にあたる剣吉で糀屋を開き、酒造りを始めました。

その後、1888年(明治21年)に、四代目が湊村濱通りにあった酒造場を譲り受け、現在につながる八戸市湊町へ拠点を移します。

港に近い湊町は、古くから漁業や商業と関わりの深い地域です。

八戸酒造はこの地で、土地の暮らしや食文化に寄り添いながら酒造りを受け継いできました。

1910年(明治43年)には、五代目が「陸奥男山」を商標登録。公式サイトでは、「男山」の名が付く全国の商標の中で、最初で唯一の商標と紹介されています。

1944年(昭和19年)には、企業整備令によって八戸地域の酒造家が合同し、八戸酒類株式会社が設立されました。八戸酒造の酒造りも、その中で受け継がれていきます。

大きな転機を迎えたのは、1997年(平成9年)です。

八戸酒類株式会社から離れ、旧八戸酒造で独立した酒造りを再開。翌1998年(平成10年)には、八代目蔵元によって「陸奥八仙」が生まれました。

1999年(平成11年)には、新設された八仙酒造株式会社に製造免許が付与され、同社は八戸酒造株式会社へ社名を変更します。

さらに、2003年(平成15年)には駒井酒造株式会社と合併し、現在の体制へとつながりました。

近江国から陸奥へ渡った初代の歩みは、剣吉を経て港町・八戸へと受け継がれました。

時代の変化を乗り越えながら酒造りを守り、新たな銘柄を生み出してきた歴史が、現在の八戸酒造につながっています。


八戸酒造では、青森県の素材を生かしながら、日本酒造りに取り組んでいます。

地酒に使われている米はすべて青森県産です。

華吹雪や華想い、吟烏帽子などを、造る酒の個性に合わせて使い分けています。

酵母は、青森県オリジナル酵母が中心です。

米の品種や精米歩合、酵母の違いによって、華やかな香りを持つものから、食事に寄り添うすっきりとしたものまで、さまざまな味わいが生まれます。

仕込み水に使われているのは、八戸市蟹沢地区の名水です。

青森県産の米や酵母に、この土地の水を組み合わせることで、八戸酒造ならではの酒造りが形づくられています。


八戸酒造では、「陸奥八仙」と「陸奥男山」から、香りや味わいの異なるさまざまな日本酒が造られています。

ここでは、華やかな香りを楽しめる「陸奥八仙 赤ラベル 特別純米」、八戸の魚介料理に寄り添う「陸奥八仙 ISARIBI 特別純米」、すっきりとした辛口の「陸奥男山 超辛純米」を紹介します。


陸奥八仙 赤ラベル 特別純米

「陸奥八仙 赤ラベル 特別純米」は、果実を思わせる華やかな香りと、米の旨みを楽しめる日本酒です。

旨みと酸味のバランスが整い、口当たりはまろやか。華やかさがありながらも、食事とともに味わいやすい一本に仕上げられています。

麹米と掛米には青森県産米を使用。精米歩合は麹米55%、掛米60%で、アルコール度数は16度です。

冷酒から常温で楽しむのがおすすめで、素材の味を生かした料理と合わせながら味わうのもよいでしょう。


陸奥八仙 ISARIBI 特別純米

「陸奥八仙 ISARIBI 特別純米」は、「漁師さんの食中酒」をイメージして造られました。

すっきりとした後味とキレのよさが特徴で、イカやサバをはじめとする八戸の名産品との相性がよいとされています。

港町・八戸の食文化を感じられる銘柄で、魚介料理とともに八戸酒造の日本酒を楽しみたいときに選びたい一本です。

麹米と掛米には青森県産米を使い、精米歩合は麹米55%、掛米60%。アルコール度数は15度です。

冷酒や常温だけでなく、ぬる燗でも楽しめるため、料理や季節に合わせて温度を変えて味わえます。


陸奥男山 超辛純米

力強い名前が印象に残る「陸奥男山 超辛純米」。

非常にキレがあり、すっきりとした味わいを特徴とする純米酒です。

「超辛」という名前から強い辛さを思い浮かべますが、食事の味を妨げにくい後味のよさも、この銘柄の魅力です。

麹米と掛米には青森県産米を使用。精米歩合は麹米55%、掛米60%で、アルコール度数は16度です。

冷酒から常温、燗酒まで幅広い温度帯で楽しめます。

刺身や焼き魚、煮物などと合わせながら、陸奥八仙とは異なる陸奥男山の個性を味わってみるのもよいでしょう。


八戸酒造では、事前予約制で蔵見学を受け付けています。

敷地内には、大正時代に建てられた北蔵や西蔵、煉瓦蔵などが残されており、酒造りの現場とともに、八戸酒造が歩んできた歴史に触れられます。

それぞれの建物には、土蔵造りや煉瓦造りなど異なる特徴があり、長い年月を重ねてきた酒蔵ならではの雰囲気を感じられるでしょう。

見学後には試飲が用意され、気に入った日本酒を蔵のショップで購入することもできます。

見学には予約が必要なため、訪れる際は公式サイトの蔵見学予約ページで、開催日や時間、料金などの最新情報を確認してください。

八戸酒造の日本酒は、蔵のショップのほか、全国の特約店や公式オンラインショップからも購入できます。

公式サイトでは、取扱店が地域ごとに案内されているほか、公式オンラインショップで「陸奥八仙」や「陸奥男山」の定番酒、季節限定酒などを探せます。

見学や購入を予定している場合は、営業状況や商品の取扱状況を公式サイトで確認しておくと安心です。


八戸酒造の日本酒には、港町・八戸の風景と、長い年月をかけて受け継がれてきた酒造りの歩みが静かに重なっています。

海の幸が並ぶ食卓に寄り添う酒もあれば、香りや味わいをゆっくり楽しみたくなる酒もあります。

それぞれの一本に異なる表情があり、その奥には、八戸の土地で酒を造り続けてきた蔵元の時間が感じられます。

八戸を訪れた日の記憶に重ねたり、自宅の食卓で港町の風景を思い浮かべたりしながら、八戸酒造の酒を味わってみてはいかがでしょうか。

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