桃川|おいらせ町の酒蔵が醸す「桃川」「ねぶた」「杉玉」を紹介

桃川の文字 青森県の酒蔵

青森県上北郡おいらせ町にある桃川株式会社。

酒蔵名と同じ「桃川」を代表銘柄とし、青森の祭りを名に冠した「ねぶた」や、「杉玉」などの日本酒を手がけています。

酒造りには、奥入瀬川水系の軟水や青森県産米を生かしています。

おいらせ町の土地に根ざしながら、受け継がれてきた技術を現在の酒造りへつなげています。

また、予約制の酒蔵見学を実施しており、製造設備や桃川を象徴する大杉玉などを見ることができます。

この記事では、桃川の基本情報や代表銘柄、酒蔵名の由来、歴史、酒造りの特徴、見学・購入方法について紹介します。


桃川株式会社は、青森県上北郡おいらせ町にある日本酒の酒蔵です。

項目内容
酒蔵名桃川株式会社
読み方ももかわ
所在地青森県上北郡おいらせ町上明堂112
創業1889年(明治22年)
会社設立1944年(昭和19年)
代表銘柄桃川
主な銘柄桃川、ねぶた、杉玉
主な特徴奥入瀬川水系の軟水、青森県産米を中心とした酒造り、一級酒造技能士の資格を持つ蔵人
酒蔵見学予約制・無料
直売所Sake House 桃川
購入方法公式オンラインショップ、取扱店、通販サイトなど

「桃川」は会社名・酒蔵名であると同時に、中心となる日本酒ブランドの名前でもあります。


桃川株式会社では、酒蔵名と同じ「桃川」を中心に、「ねぶた」「杉玉」などの日本酒を手がけています。

「桃川」は、創業以来受け継がれてきた酒蔵の中心ブランドです。

会社名にも使われており、桃川株式会社を象徴する銘柄として位置づけられています。

「ねぶた」は、青森を代表する祭りの名を冠したブランド。

土地の文化を感じさせる名前を持ち、桃川の酒造りを青森らしさとともに伝えています。

一方の「杉玉」は、酒蔵の軒先に掲げられる杉玉を思わせる銘柄です。

日本酒文化とのつながりを感じさせる名前で、桃川の主要なブランドの一つとなっています。

それぞれ異なる背景を持つ「桃川」「ねぶた」「杉玉」は、桃川株式会社の歩みや土地とのつながりを知る入口となる銘柄です。


酒蔵名であり、代表銘柄でもある「桃川」という名前には、おいらせ町を流れる川の歴史が関わっています。

現在の奥入瀬川は、かつて「百石川(ももいしがわ)」と呼ばれていました。

桃川では、その川の水を酒造りに用いていたことから、「百石川」の「百」を、同じ「もも」と読む「桃」に置き換え、「桃川」と名付けたとされています。

果実の桃に由来する名前ではなく、酒蔵が歩んできた土地と川に結びついた銘柄名です。

川の名から生まれた「桃川」は、おいらせ町で受け継がれてきた酒造りの歩みを伝える名前でもあります。


桃川の酒造りの起源は、江戸時代末期にさかのぼります。

現在のおいらせ町にあたる地域で三浦家が清酒製造を始め、その後、1889年(明治22年)に八戸市の村井倉松が製造権を引き継ぎました。

村井酒造店を設立し、「桃川」の製造と販売を本格的に始めたこの年が、桃川の創業年とされています。

1944年(昭和19年)には、戦時中の企業整備によって上北郡・下北郡の酒造業者が合併し、二北酒造株式会社が誕生しました。

複数の酒造業者が集まって設立された会社として、地域の酒造りを受け継ぐ役割も担っていました。

その後、1984年(昭和59年)に一部の銘柄を新会社へ分離し、二北酒造株式会社から桃川株式会社へ社名を変更。

現在につながる体制が整えられました。

江戸時代末期に始まった酒造りの流れをくみながら、明治・昭和を経て現在へ。桃川は、おいらせ町の地で酒造りを受け継ぎ、その歴史を重ねてきました。


桃川の酒造りを支えているのは、奥入瀬川水系の軟水と青森県産米、そして蔵人の技術です。

仕込みに使われるのは、八甲田山系の十和田湖を源とする奥入瀬川水系の水。

やわらかな性質を持つ軟水で、きめ細かくまろやかな口当たりにつながる大切な要素となっています。

原料米は、使用量の約95%を青森県産米が占めています。

酒造好適米の「吟烏帽子」や「華想い」をはじめ、「まっしぐら」「青天の霹靂」なども用いられ、商品ごとに米の個性を生かした酒造りが行われています。

また、桃川では多くの蔵人が一級酒造技能士の資格を持っています。

受け継がれてきた知恵に現代の技術を重ねながら、日々の酒造りに取り組んでいることも特徴です。

土地の水と米、そこに蔵人の技術が加わることで、桃川ならではの酒が形づくられています。


桃川株式会社では、「桃川」「ねぶた」「杉玉」の各ブランドから、純米酒や吟醸酒、大吟醸酒など、酒質の異なる日本酒を展開しています。

同じブランドでも商品によって原料米や精米歩合、味わいは異なりますが、それぞれに大切にしている方向性があります。


桃川

「桃川」は、酒蔵を象徴する中心的なブランドです。

公式サイトでは「コクの桃川」と表現され、米の旨みや芳ばしさ、ふくらみのある味わいを大切にした日本酒がそろっています。

ラベルに使われている「桃川」の文字は、桃川の酒を好んだ画家・小杉放菴が記したもの。

酒蔵の歴史とともに受け継がれてきた意匠も、この銘柄を印象づけています。


ねぶた

青森を代表する祭りの名を冠した「ねぶた」は、「キレのねぶた」を掲げるブランドです。

すっきりとした辛口を中心に、料理の味を引き立てながら楽しめる日本酒が展開されています。

商品によっては冷酒だけでなく、燗にすることで味わいが引き立つものもあります。

青森らしい名前と力強いラベルも、「ねぶた」ならではの特徴です。


杉玉

「杉玉」は、「うまさの杉玉」を掲げ、米の旨みとまろやかな口当たりを大切にしているブランドです。

穏やかな香りと味わいの調和を感じられる日本酒がそろい、食事とともにゆっくり楽しみたいときにも選びやすいでしょう。

酒蔵の軒先に掲げられる杉玉を思わせる名前からも、日本酒文化とのつながりが感じられます。

コクを味わいたいときは「桃川」、キレのある酒を選びたいときは「ねぶた」、米の旨みやまろやかさを楽しみたいときは「杉玉」。それぞれの特徴を知ることで、好みや料理に合う一本を探しやすくなります。


桃川では、予約制の酒蔵見学を実施しています。

見学では、酒造りに関する映像を見たあと、見学回廊から製造設備を見学できます。

所要時間は約50分で、見学料は無料。希望日の5日前までに予約が必要です。

桃川を訪れた際に注目したいのが、直径約2メートル、重さ約500~600キログラムにもなる大杉玉です。

社員の手によって作られる巨大な杉玉は、桃川ならではの見どころとなっています。

見学後には日本酒の試飲も用意されており、敷地内の直売所「Sake House 桃川」では、桃川が手がける日本酒やリキュールなどを購入できます。

商品を実際に見ながら選べるのも、直売所ならではの楽しみです。

酒蔵を訪れるのが難しい場合は、桃川の公式オンラインショップや取扱酒販店、楽天市場などの通販サイトからも購入できます。

見学の実施日や受付時間、見学できる場所、売店の営業状況は変更されることがあります。

訪問前に、桃川の公式サイトで最新情報をご確認ください。


川の名から生まれた「桃川」という銘柄には、おいらせ町で受け継がれてきた酒造りの歩みが重なっています。

「桃川」「ねぶた」「杉玉」は、それぞれ異なる表情を持ちながら、青森の土地や文化、桃川株式会社の酒造りを映す銘柄です。

その背景を知ると、一本の日本酒が、ただ味わうだけのものではなく、土地の記憶や蔵人の営みに触れるきっかけにも感じられます。

青森の日本酒を選ぶときには、味わいだけでなく、銘柄に込められた由来や酒蔵の歩みにも目を向けてみてください。

桃川の酒は、おいらせ町の風土を思い浮かべながら楽しみたい一本です。

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